新車製作記


いよいよ新車の製作を開始しました。
設計はこんなかんじです。
新車図面
見てもわかりにくいとおもいますが、特徴は、
  • 前1輪、後ろ2輪
  • 14インチ芦田タイヤ
  • スタイロフォームGFRPフルモノコック構造
  • ノーズとテールは取り外し式、外すと軽トラに載る。
要するに、14インチタイヤによる前面投影面積低減がコンセプトなのだ。
1/5模型
発泡スチロール製5分の1模型



芦田タイヤ14インチ

芦田タイヤ
タイヤ: 14-1.75sd
リム: 14-55 切削ワイドリム
チューブ: ワイドリム用14インチウレタンチューブ

タイヤはウレタンチューブ付きで10500円、ワイドリムは38000円、
各3本買ったら145500円で、消費税と送料を合わせると15万円以上してしまった。
高いといえば高いけど、加工屋さんにワイドリムを見せて値段を教えたら、削り出しの割りには安いと言われました。

買うと、取り扱いに関する注意書きが付いていて、読むと勉強になります。
空気を入れるときは一気に入れてはいけないんですね。
3〜4kgくらい入れたら一晩ほど放置してから使用圧力にするのだそうです。
知らなかった。

チューブのバルブ口はフレンチタイプです。
普通(一般の家庭にある)の空気入れでは使えません。



ステアリング構造

前一輪の車両を見ると、ステアリングの構造がどうなっているのか気になります。
そういう車両を作っているからだけど、よく分からない場合が多いので、今回のウチの場合を公開します。

ステアリングナックルをリムの中心に入れています。
そのため、リムのセンターをオフセットしてあり、車軸は片持ち式です。

リムのセンターをオフセットした構造なので、芦田さん標準のワイドリムそのままでは対応できません。
寸法を変えたリムを製作するといくらになるのか芦田さんにメールで問い合わせたところ、すごく高価になりそう だという事だったので、改造して使うことにしました。

ステアリング構造
リム改造 左の写真の様にリムのディスク部分をワイヤーカットで切り、スペーサーを入れてねじ留めする事で、オフセット しています。

カットは加工屋さんに依頼。
ワイヤーカットの際、ワークに電流を流さなければならないのですが、リムには表面処理が施してあって 電流が流れなかったため、一旦その処理膜を剥離する事になりました。
加工後、再度表面処理を施したわけですが、元と全く同じ色にするのが難しいという事だったので、青い色に してもらいました。

自転車のフォークみたいなものは、ブレーキのステーです。
今回はVブレーキを採用。 Vブレーキだと、いくらリムが広くても平気なのだ。
普通のブレーキだとアームが開きすぎちゃって、パッドの当たりが悪くなります。
実物



モノコック

モノコックはスタイロフォームで作って内側と外側にガラスクロスを積層します。
FRPを積層する際は、 発泡スチロール用の樹脂 を使用しないとスタイロフォームが溶けてしまいます。
スタイロフォーム同士の接着にはスプレー糊を使用しました。
2号車を製作するときは発泡スチロール用の樹脂で接着していましたが、スプレー糊の方が作業が速いし、削り易くていいです。
この方法だと、誰でも簡単にフルモノコックのシャーシーがつくれるけど、仕上がりはやや重いんだよね。


スタイロフォームを切り出して、スプレー糊で貼ります。   スコッチの糊も売っていたけど、こっちの方が安い。   カッターで切り、網目ペーパーで削って形を整えます。
スタイロフォームを切り出して、スプレー糊で貼ります。
スコッチの糊も売っていたけど、こっちの方が安い。
カッターで切り、網目ペーパーで削って形を整えます。


ガラスクロスを発泡スチロール用樹脂で貼ります。   余分なガラスクロスを切り取ります。
ガラスクロスを発泡スチロール用樹脂で貼ります。
余分なガラスクロスを切り取ります。


3D写真   タイガーパテを混ぜた樹脂を塗り、網目ペーパーで磨いて表面を平滑に。
3D写真・・・交差法で見てください。
ノーズは取り外し式にしようと思ったけど、面倒なので、くつけてしまった。
でもこれだと軽トラの荷台にそのまま載らない。 アオリを下げれば別だけど。
クロスを貼った後は、タイガーパテを混ぜた樹脂を塗り、網目ペーパーで磨いて表面を平滑に。


大体こんなかんじ。
モノコックは大体こんなかんじです。
タイガーパテを混ぜた樹脂を塗ってから磨くと芋ケンピみたいです。
エンジンマウントと車軸の取付部は、ベニヤ板の両面にガラスクロスを積層して作っています。
よそのチームとかなり違う事やっているけど、いいのかな?・・・



エンジン&駆動系

エンジンルーム マフラー エンジンは1号車のものを取り外して載せました。
  • クラッチはマニュアル式
  • クランクケースはそのままあります。
  • キャブレターもノーマルのまま。インジェクションもダイヤフラムキャブレターも手つかず
駆動系の構造は2号車と殆ど同じです。
  • チェーンで車軸に駆動力を伝えるようになってます。
  • 車軸が回転し、右後輪を駆動
  • 独自のドッグクラッチシステム装備。これは1号車のときから同じ構造
手に持っているものは何でしょう?
これはマフラーです。
しかもマフラーの部品ではなく、マフラーの全てです。
エンジンルームが狭くて、マフラーの取り回しがややこしかったので、 エンジンから真下に向かってこれが床を突き抜けています。
排気抵抗もミニマムで、エンジン効率が上がるでしょうか?
ちょっと騒がしいかと思ったけど、それほどでもないみたい。



カウル&塗装

プライマー後 尻尾の部分はヘッドフェアリングと一緒に取り外し式です。
プライマーを塗ったときはこんなかんじで、まあまあ平滑に見えたのだけど・・・・
やっぱり銀色 やっぱり銀色に塗ってしまった。
うっ  表面のうねりや仕上げの粗さが目立つ。
シルバーは難しいね。
ウチみたいに仕上げが雑なチームは、艶消しの色で塗るのが無難です。

最終的にドライバーの拳がどうしても収まりきらなかったので・・・・・
アクセントになっているでしょ?
ツーショット


2号車と並べると小さいのがよくわかります。
2号車はやや太めだけれど。
車体が低いので、どうしても燃料タンクのステーが収まりきれず、屋根の上に突き抜けて立っています。

完成

3号車完成!
ちゃんと乗る事ができます。
当然、太った人には無理です。
前輪が小さい事と、ステアリング構造のおかげで、前方の視界は2号車サーフライダーよりも広いです。
 






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